宅配サービス 顧客獲得へスマホ駆使

スマートフォン(スマホ)の世帯普及率は2012年末に約5割に達し、インターネットは日常生活により密着した道具になった。コンビニエンスストアも通販・宅配や販促などで様々な分野でネットを使って顧客を取り込もうとしている。

ネット活用策は25社が回答(前回調査29社)。
「インターネット通販」は実施中が7社(前回から1社減)、計画中は2社(2社減)だが中身は進化している。ローソンは、ヤフーと共同出資会社によるネット経由の宅配「スマートキッチン」を2月に本格的に開始。3月から扱い品目数を約23000品に増やした。健康イメージの強い「タニタ食堂」の定食セットや、野菜宅配大手の大地を守る会(千葉市)の無農薬野菜なども売り、家事や仕事で忙しい女性らの需要を開拓している。

セブンイレブンジャパンは13年度、日替わり弁当等をシニアらの自宅に届ける「セブンミール」事業の売上高を12年度比2倍の250億円に伸ばす。ネット経由でも気軽に申し込め、500円以上買えば配送料を無料にしている。

コンビニは小商圏の集客力で成長してきたが、楽天やアマゾンジャパン(東京・目黒)などネット通販が台頭してきた。新たな収益モデルの確率も急務になっている。

「スマホ、タブレット向けのアプリ提供」は実施中と計画中の合計で8社。前回より2社増えた。ファミリーマートは東京・池袋周辺の約40店舗で、ネットベンチャーのスポットライト(東京・港)が手がける来店促進サービスを6月に導入。スマホに専用アプリをダウンロードし、顧客店頭でアプリを起動すると賞品が当たる「来店くじ」をひけるようにした。

「交流サイト(SNS)を通じた情報発信」も実施中が8社と前回より2社増えた。ローソンは約30の交流サイト(SNS)にクーポンを投稿。消費者は投稿にある番号を店内の情報端末「ロッピー」に入力すると神のクーポン券が印刷され対象商品を安く買える。

新サービスを支える店内インフラの整備も進んでいる。無線LAN(構内情報通信網)を提供しているのは11社で、前回より4社増えた。セブンイレブンジャパンはNTT東日本、NTT西日本と組んで約13000店、ローソンもKDDI(au)と約10000店で無料の無線LANサービスを提供している。ファミリーマートもNTTデータと組み、5月に全店の8割強で無線LANサービスを始めた。

大手の大量出店は続き、都市部での競争は激しさを増している。「店内だけで入手できるコンテンツ配信」(実施中5社、前回より2社増加)などでも店の使い勝手を高めようとしている。

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2013年8月5日 | コメント/トラックバック(0)|

カテゴリー:ニュース

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